イギリス出身の21歳のクライマー、ネイサン・スミス選手は、チーム ノボ ノルディスクの育成チームで前途有望なシーズンを間もなく迎えようとしています。シーズン開幕戦となるトルコでのツアー・オブ・アンタルヤで、スタジエ（実習生）としてプロチームに参加することをすでに認められているのです。

スミス選手は、トライアスロン、自転車競技、ランニングを得意とするアスリート出身の選手です。チーム ノボ ノルディスク育成チームでのフルシーズン1年目には、ツアー・オブ・ブルガリア、ジロ・デッラ・ヴァッレ・ダオスタ（イタリア）、イストリア・スプリング・トロフィー（クロアチア）で良好な成績を収めました。この活躍により、スミス選手は2022年の新契約を獲得しました。

スミス選手はイングランド人ですが、スコットランドのエディンバラで生まれ、田舎で育ち、同じく自転車に乗る妹とともに活動的な子供時代を送りました。ジュニア時代にトライアスロンとマウンテンランニングで英国代表になりましたが、2018年に鎖骨を骨折したため、水泳で高レベルの競技能力を取り戻すのは難しいと判断し、自転車競技に全面転向することを決断しました。

16歳の時に、体重が激減し、やたらと水を飲みたくなったりトイレに行きたくなったりすることが増え、1型糖尿病と診断されました。近親者の中に糖尿病経験者はおらず、彼が初めてだったため、診断当初はショックを受けましたが、入院中にチーム ノボ ノルディスクの記事を読み、高度なパフォーマンスを競うスポーツを行う上で糖尿病が障害にならないことを知り、ショックは希望に変わりました。

医師、家族、友人から強力な支援を受けたスミス選手は、スポーツが血糖管理にもたらす影響や、血糖値や栄養状態全般を適切に維持する方法に強い関心を持つようになりました。その一方で、自転車競技能力を向上させたいという意欲が改めて湧いてくるのも感じました。

2020年、スミス選手はチーム ノボ ノルディスクの第1回バーチャル タレントIDキャンプに参加し、2021年に育成チーム入りするよう誘われました。それまでの主な実績としては、自身初のカテゴリーレースライセンスを英国で取得したこと、2019年のU23英国ナショナル・ヒルクライム選手権で3位になったこと、同じく2019年のシーズン後半のナショナルBクリテリウムレースで初優勝を飾ったことなどが挙げられます。

自転車以外の生活では、お菓子作りや料理を楽しみ、家族で飼っている元気な愛犬2匹と一緒に過ごしています。スポーツ以外で成し遂げた最大の実績は、学校でGCSE（義務教育修了認定）とAレベル（大学入学資格認定）合格の成績を取ったことだと考えています。