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マイベストパートナー

月に一度の通院で気持ちと生活を軌道修正 患者会を通して深める絆

No.14

陣内先生 大島さんは私の父である先代の院長(現会長)時代から通院され、長いお付き合いです。

大島さん そうですね。30年ほど前の健康診断で、尿検査をして糖尿病が疑われました。当時の産業医の先生から、壊疽の写真を見せられて、「糖尿病を治療せずにしておくと大変だよ」と脅かされました。慌ててこちらの病院を紹介していただき、通院を始めました。あの時は体重が100キロ弱あって、食事と運動で75キロまで減量しました。

川口はるみ看護師 奥様にも一緒に食事や運動療法のお話を聞いていただき、実践されていますね。大島さんの真摯な姿勢は他の方の手本になるお人柄だと思っています。

大島さん 今朝も6時半から40分ほどウォーキングしてきました。現在は1ヵ月に1度の通院をしていますが、実はこれがとても重要なんです。先生や看護師さん、それに顔見知りの患者さんに会うと、気持ちが改まり、また頑張ろうという気になるんですね。病院に来ると、救急車で運ばれてくる方がいたり、介助が必要な方もいらっしゃいます。年をとっても一人で自由に動けるようでいたいなあと、緩みがちな気持ちや生活を振り返る、その繰り返しです。通院は月に一度の軌道修正と思い、何よりも優先していきたいと思っています。

陣内先生 糖尿病の治療は、日々続けることの難しさがありますね。でも振り返りをして、また明日から!という気持ちが大切だと思います。大島さんは合併症もないし、糖尿病以外の検診も定期的にしています。まさに一病息災です。大島さんには、りんどう会(患者会)の会長として、色々お世話になっています。2ヵ月に一度の会報の発行、コロナ流行前には、新年の三社めぐりのウォーキング、バス旅行、昼食会、演奏会、総会の講演など毎回楽しい企画を提案していただいてきました。

大島さん りんどう会の活動では、毎回ウォーキングを取り入れています。バスや電車で行けるところに、お弁当を持ってみんなで歩いて行く、これが楽しいです。りんどう会は、私自身が一番楽しみにしているかもしれません(笑)。通院だけではなかなかできない「雑談」を先生や看護師さん、そして患者さん同士でできるのがいいですね。

川口はるみ看護師 コロナの閉塞感が長かったですからね、早く再開できるとよいですね。家族会員も参加できるので、我が家の子供たちも、幼い頃からりんどう会に参加していて、いつも楽しみにしています。

大島さん 仲間同士の集まりであり、通院だけでは聞けない、話しきれない話を先生方とするよい機会でもあります。そうそう、バス旅行のおかげで、先生のカラオケレパートリーがとっても広いことを知りました(笑)。あの時は楽しかったなあ。

陣内先生 あはは、私も楽しかったですよ。患者さんにはそれぞれの人生があり、診察だけでは見えない、別の一面をのぞかせていただいたり、色々なお話をゆっくり聞けるのが楽しみです。

大島さん いつも診てくれている医師も看護師さんも同行してくれるイベントですから、一番安心ですね。高齢の方にも楽しんでいただきたいので、無理せず、安全で安心して参加できる企画を心がけています。熊本城でのりんどう会のイベントは、なぜか雨というジンクスがありますが、次回こそよいお天気に恵まれたいですね(笑)。

陣内先生 コロナもだいぶ落ち着いてきました。りんどう会の活動も以前のようにできる日が近付いてきたように感じます。その日を楽しみにしています。いつまでもお元気に過ごしましょう。

 

大島 完治さん
2型糖尿病を経口薬で治療中。46年続いている陣内病院の糖尿病患者会「りんどう会」の会長。会の企画は自分の目と足で確かめ、仲間との楽しい集いを盛り上げる頼もしい会長さん。

陣内 秀昭先生
医療法人社団陣内会 陣内病院 院長 日本糖尿病学会 専門医

糖尿病のある豊かな人生を過ごし、「健康長寿をのばしていきましょう」がモットー。先生の周りでは笑い声が絶えない。ニコニコ笑顔の先生は病院で一番のムードメーカー。

左から川口はるみ看護師、大島さん、陣内先生

監修 [ごあいさつ]
東京女子医科大学内科学講座糖尿病・代謝内科学
教授・基幹分野長
馬場園哲也

編集協力
大屋純子、小林浩子、中神朋子、花井豪、三浦順之助、柳澤慶香
アイウエオ順

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