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筋肉量に関わるホルモンとインスリン濃度の関連を発見

No.2

 

国立病院機構京都医療センターの浅原哲子研究部長、健康科学大学の田中将志氏らのグループは、肥満患者のうち血中インスリン濃度が高い人で、「ミオスタチン」と呼ばれる筋肉に関連したホルモンが増加することを発見しました。ミオスタチンは主に骨格筋から分泌されるホルモンで、骨格筋の成長を抑制します。これまで肥満患者において、筋肉量で補正した血中ミオスタチンと糖代謝との関連は報告されていませんでした。

研究グループは、同センターの「肥満・メタボリックシンドローム外来」を受診した肥満患者74名を対象に、身体測定や血液検査を行い、血中ミオスタチン濃度と骨格筋量、血中インスリン濃度、糖代謝状態など、様々な検査項目との関連を解析しました。血中ミオスタチン濃度には性差があり、男性のほうが高値でした。性別の影響を除いたところ、骨格筋の量に関わらず血中インスリン濃度が高い人で、血中ミオスタチン濃度が高いということがわかりました。

血中インスリン濃度の高い肥満患者さんでミオスタチン濃度が高いと、骨格筋量の減少を招き、基礎代謝が減少し、肥満がさらに悪化するなどの悪循環に陥る可能性が想定されます。

ミオスタチンについての今回の発見は、肥満患者さんにおける筋肉量低下の解明や、病態に対する新たな治療法を考える上で、役に立つかもしれません。

 

 

髙木聡
東京女子医科大学 糖尿病センター 内科

監修
東京女子医科大学 糖尿病センター 内科
教授・講座主任
馬場園哲也

編集協力
北野滋彦、中神朋子、三浦順之助、柳澤慶香
アイウエオ順

管理番号:JP19DI00051