糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
インスリン治療まで、関連する内容が満載!サイト内検索

糖尿病とともに生きる-連載ブログ第32回:不安や困難に立ち向かう

ジャスティン モリス

    

[日本語テキスト]

*本動画はジャスティン モリスさんの個人的な体験に基づくもので、個人的な見解や感想を述べています。全ての糖尿病患者さんを代表するものではありません。

こんにちは。チーム ノボ ノルディスクのジャスティン モリスです。今回は、私が米国で挑んだチャレンジについてお話ししたいと思います。

先月私は、「Leadville Trail 100 MTB (マウンテンバイクレース) 」に出場しました。このレースはおそらく、世界で最も難しいマウンテンバイクレースとして最も有名です。その距離は100マイル、約170kmに及びます。レースでは標高4,000m以上まで登るため、数多くの上り坂が待ち構えています。このレースの最も苛酷なポイントは、高地で開催されるということです。コースの最も低い地点でも、標高3,000mの高さがあります。そのため呼吸が非常に苦しく、1型糖尿病の管理にも高地ならではの課題が生じます。

このレースに挑むことは、大きな恐怖を伴いましたが、その過程で私はいくつかのことを学びました。また、久しぶりにこのレースに参加してみると、糖尿病の管理に関して、これまで経験してこなかったことが起こりました。レースに参加することに、最初はとても不安を感じていました。しかし、それでも私はスタートラインに立ちました。そのために準備を整え、スタッフにもサポートしてもらいました。レースが始まると、非常に速いペースでレースが進みました。最初の2~3時間は、懸命にペダルを踏み込みました。予定よりも早くレースを進めることができ、自分のパフォーマンスにとても満足していました。レースには、食事を取るための停留所が設けられているのですが、その停留所に到着するたびにサポートスタッフのベンとともに、血糖値を測定する機器で血糖値を測定し、身体の状態を確認していました。

しかし何の理由も根拠もわからないまま、私の血糖値は時に高く、時に低く変化していました。そのことに私はとても困惑しました。その困惑はやがてストレスに変わり、そのストレスがパフォーマンスにも影響を与えました。それでも私はペダルを踏み続け、レースは続いていきました。しかしパフォーマンスは次第に悪くなり、血糖値も変化し続け、その影響を脚に感じるようになりました。いつもなら、このようなレースで発揮できるはずの力を出すことができませんでした。それでも私は諦めずレースを続けました。痛みはありましたが、私にはその痛みを押しのける力となる特別なものがありました。血糖値を気にしながらも、私は脚を動かし続けることができました。フィニッシュラインに到達することを心に誓い、そして成し遂げたのです。

「Leadville Trail 100 MTB」を完走できたことは、サイクリングで感じる最も大きな喜びの1つです。レース中に感じた痛みは、これまでのサイクリング人生で最も強いものだったと思います。しかし、糖尿病を持ちながらも完走することができました。糖尿病管理に関してもとても難しいレースでしたが、それでも私はゴールを全力で目指し、成し遂げたのです。

ひどく打ちのめされたときに重要なことは、それでもやめないということです。そして私が完走できた最も大きな理由は、応援してくれる人がいたことです。多くの人たちがインターネットを通じ、母国や世界の国々から私を応援してくれました。皆さんが、レースへと向かう私の道のりを見守ってくれました。だからこそ、応援してくれる皆さんのことを思い出したとき、私は勇気づけられ、もうペダルを踏めないと思ったときも、踏み続けることができたのです。そして2つ目の理由は、正しい目的を持つということです。目的があれば、あらゆる痛みに打ち勝つことができ、痛みを乗り越えることができます。幸いにも、チームのためにレースに参加するとき、私は自分のジャージを見ると、自分が糖尿病における変革を推進するために、レースに参加しているということを思い出すのです。このことが私を鼓舞し、ペダルを踏み続けるための力となったのです。

糖尿病を持っていてもいなくても、「Leadville 100 MTB」を完走することは簡単ではありません。それでも私は自分自身だけのためではなく、より大きな目的のためにレースに参加できたことに感謝しています。そのおかげで私は、レースそのもの以上に、重要な目的の実現に向け努力することができました。目的とサポートを得ることは、私にとって大きな支えとなり、そのおかげで今回の挑戦を成し遂げられました。スポーツ、仕事、家族などどんなことでも、私たちが人生で立ち向かう困難は、周囲のサポートや困難に懸命に取り組める環境があれば、苦しみを乗り越えていけると私は思っています。目的とは、痛みよりも重要なものなのです。

ご視聴いただきありがとうございます。また近いうちにお目にかかれるのを楽しみにしています。

 

[英語テキスト]

Konnichiwa.  It's Justin Morris from team Novo Nordisk here. Good day.  I wanted to talk to you about a challenge that I attempted last month here in the United States.

I attempted a mountain bike race called the Leadville 100.  Now, this race is, perhaps, the most famous as being the most difficult mountain bike race in the world.  It goes for 100 miles, which is nearly 170 kilometers.  It climbs over 4,000 meters of elevation, so that's a lot of uphill.  But the hardest thing about it is it is conducted at altitude.  The lowest point in the race is 3,000 meters above sea level.  This makes breathing very difficult, and it makes managing type 1 diabetes a unique challenge and something I haven't attempted before.

It was very scary to undertake this challenge, but I learned a few things along the way.  Doing this race for the first time in a long time, I'd done something that I'd never experienced before with my diabetes management.  Starting this race, as mentioned, was very scary, but I did get to the start line.  I had done my preparation.  I had the support.  I got to the start line.  I started the race, and the pace was very speedy.  I had been pushing hard for the first two, three hours of the race.  I was making up good time and pretty happy with my performance.  At each of the stops, we have stops where you stop for food, I had set up blood glucose testing machines with my supporter, Ben, and I'd test my blood sugar at each stop and check where I was at.

Now, this had no rhyme or reason.  I was high.  I was low.  At each stop, it was something different.  It just completely confused me.  That confusion then turned into stress and the stress could affect my performance on the bike.  But I kept pushing the pedals.  The race went on.  My performance was getting worse and worse.  My blood sugar was just going crazy, and I could feel it in my legs.  I wasn't having the power that I usually would have on a race like this.  But I pushed through.  The pain was there, but I had a few special things that helped me push through this pain.  No matter what my blood sugar was, I could keep turning my legs, and I was that committed to getting to the finish line, which I did.

Making it to the finish line of the Leadville 100 was one of the sweetest feelings I'd had in cycling.  The pain I experienced during the race was probably the most intense I had experienced in my whole cycling career.  But doing it with diabetes was possible.  It was the hardest race I had done as far as diabetes management is concerned but getting through it was possible.

It's when you are hardest hit that it is important not to quit.  I pushed through.  The things that got me through, number one, most importantly, was support.  I had a lot of people cheering me on, through the internet, from back home, and other parts of the world.  They were following my journey to that race.  Then, thinking about them really encouraged me to keep pressing when I thought I couldn't turn the pedals anymore.  Number two, having a good purpose.  Purpose trumps all pain.  Purpose can help you push through pain.  Luckily, riding for this team, I just had to look down at my jersey and see, I am riding to drive change in diabetes.  This is what really encouraged me to keep pressing on those pedals.

It's not easy with diabetes, it's not easy for anyone to complete the Leadville 100, but I am grateful that I got to ride for a cause that was greater than myself.  I could dedicate the effort to something more important than just the race itself.  Purpose and support were my two main goals, and my two main supports, they got me through that challenge.  I think any challenge we face in life, whether it's in sport or whether it's in any work or family or any aspect, if you've got some good support, and I know it's out there for everyone, and you've got something to dedicate the challenge to, then you'll be able to push through the pain.  Purpose is more important than pain.

Thanks for following.  Please, I look forward to seeing you in Japan soon or again here online.

 

 

 

 

 

ジャスティン モリス

英語版はこちら

 

ジャスティン モリス氏 略歴:

10歳で1型糖尿病と診断されたジャスティンさんは、人生の夢と目標を見失いかけていましたが、糖尿病対策を目的に自転車競技を始め、プロのサイクリストの道へ進むきっかけにもなりました。ロードレースのプロサイクリストとして5年間を過ごし、競技と糖尿病のコントロールを両立させながら世界の5大陸を転戦しました。その間の競技生活から多くのことを学び、競技の中でも外でも困難に対処していく経験と知恵が身に付いたと語っています。

その後、プロ選手を引退してオーストラリアのマッコーリー大学を2015年に卒業し、心理学と教育学の学位を取得しました。大学在学中には、学業だけでなくスポーツ競技でも優れた成績を収めた学生に贈られる「ブルース・アワード」を授与されました。現在もチームSubaru-marathonMTB.comに所属してマウンテンバイクのマルチデー自転車レースに出場しており、変わらぬ健脚ぶりを発揮しています。クロコダイル・トロフィー、シンプソン・デザート・バイク・チャレンジ、パイオニア・イン・ニュージーランド、モンゴル・バイク・チャレンジの各レースで表彰台入賞を果たしています。

2011年からは、自転車競技経験をもとにした情報発信を開始しました。希望と力を与え、逆境を克服するメッセージを世界中の人々に発信し続けています。

連絡先:
Twitter: @JustinMorrisTT1
Instagram: @justinmorrismdog
LinkedIn: https://www.linkedin.com/in/justin-morris-3a71b4a7/www.mindmatterscoach.com


管理番号:2515-1-1908-01