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糖尿病とともに生きる-連載ブログ第19回:黙って苦しまないようにしましょう

ジャスティン・モリス

皆さんは、気持ちが沈んだり、日々の糖尿病管理がうまくいかなかった時に、どのように自分の気持ちを立て直していますか?
世界中で活動が大きく制限されている今の状況の中では、いつも以上に困難に直面することもあるかもしれません。
ジャスティンさんの住むタスマニア島も現在、厳しい移動制限を受けています。
この苦しい状況において、糖尿病とメンタルヘルスを上手く管理していく秘訣を、ジャスティンさんは今回のブログで紹介してくれています。ぜひ、ブログをお読みください。

 

世界中の人々が大変な思いをしている今この時ですから、「ソーシャルディスタンス」を保つ皆さんの気持ちを盛り上げるような明るい話題を紹介したいと思いました。でも同時に、多くの人たちが今感じている苦労もお伝えしたいと思います。そこで、今回は特別なストーリーを紹介するのではなく、糖尿病管理とメンタルヘルスの鍵を握る秘訣について書こうと思います。これは誰もが持っているものですが、今この状況で使うのはちょっと難しいと思われるかもしれません。それはコミュニケーションという手段です。

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私はかつて「人生で価値あるものは一人では達成できない」と述べたことがあります。これはスポーツにも人生にも当てはまることですし、糖尿病とともに生きる私たちを象徴する言葉でもあります。私の糖尿病管理はこれまで何度も困難に直面し、その時には気分が沈んで人生を楽しむ力や意欲が損なわれました。糖尿病生活でこのような困難を克服してこられたのは、一貫して効果的で誠実なコミュニケーションを取るように心掛けてきたからです。血糖コントロールの辛さと、不安定な血糖値への苛立ちを一人でどうにかしようとすればするほど、苦悩は長引きます。しかし、自分の気持ちを妻や友人、医療関係者にまず説明すれば、糖尿病生活の困難をより早く乗り越えることができます。糖尿病がもたらす多くの困難を乗り越えるにあたって鍵を握るのは、率直なコミュニケーションです。

コミュニケーションにおいて率直になること、特に自分の気持ちに率直になろうとするのは、とても難しいでしょう。率直なコミュニケーションをうまくできるようになるには、他人にどう思われるかという不安を捨てる必要があります。これはとても恐ろしいことで、大変な勇気が必要になります。最高レベルの自転車レースより多くの勇気が必要かもしれません!でも私たちにはその勇気が備わっています!!

 

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私はかつて、孤独で何らかの精神的な問題を抱える人たちの相談に乗る電話カウンセラーの仕事をしていました。このサービス(ライフライン)に電話する人たちの多くが、人に率直な気持ちを伝えることを極度に恐れていました。しかし、このサービスに電話をかけてきた人たちは皆、本当は率直で効果的なコミュニケーションの術を心得ていて、必要なのは大切な人に伝える勇気だけだということに私は気づきました。糖尿病とともに生きる私は、ときには日々の糖尿病管理の実態を医師に話すのが怖くなったり恥ずかしくなったりし、医師の返事が怖くなることもあります。でも、糖尿病とともに生きて24年が経ち、糖尿病にかかわるトラブルを克服するには、まずは家族とのコミュニケーション、そして自分のヘルスケアチームとのコミュニケーションにおいて、率直になる必要があることを悟りました。

落ち込むことがあったら、それを人に伝えてみませんか?定期的な検査/注射で苦労しているなら、それを人に伝えてみませんか?疲れがとれないなら、それを人に伝えてみませんか?現在、オーストラリアと日本にはこの病気との闘いを楽にする手段が驚くほどたくさんあります。ただし、それらの手段を利用するには、私たちを気遣ってくれる人たちに率直な気持ちを知ってもらう必要があるのです!

 

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既に述べたように、糖尿病が私たちに課す要求の多くは、私たちの人生を象徴していると思います。率直なコミュニケーションで解決できる問題は糖尿病にかかわる問題だけではありません。現在は日常生活で多くの人々の活動が制限され、不安と孤独に圧倒されそうになります。しかし、このような状況も率直なコミュニケーションで少しは軽減できます。幸い私たちは移動しなくてもコミュニケーションをとれる時代に生きています。電話やインターネットは、この状況で災いより多くの利益をもたらす素晴らしいテクノロジーです。母は常々、私や私の兄弟の機嫌が悪い時に「黙って苦しんでいてはだめよ」と言っていました。今は、友人や家族に電話をかけて、「元気?」と尋ねることがこれまで以上に大切な時期だと思います。親しい人が外国にいるならなおさらです。私は電話カウンセラーの仕事をしていた時に、たとえ電話であっても、充実したコミュニケーションを取ることで多くの人が心を落ち着かせられることを実感しました。自分の気持ちが心身に良くない影響をおよぼしているなら、その気持ちを言葉に変えることで、翼を与え解き放つことができます。気持ちを解放しましょう!

 

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オーストラリアでは今なお、ウイルスの再拡大を恐れて移動が制限されている地域があります。私が住むタスマニア島でも、本土への移動について非常に厳しいルールが設けられています。このため、私は初めて世界から遮断されたような気分になっています。このブログを書くことで皆さんとコミュニケーションを保てるのはありがたいことですが、リアルタイムの対面コミュニケーションに戻れる日が早く訪れることを願っています。テクノロジーは素晴らしいですが、面と向かって話しながら相手の反応を見られる喜びに勝るものはありませんから。

私が所属する「チーム ノボ ノルディスク」は今この状況に対応し、糖尿病とともに生きながらプロのサイクリストを夢見る若きアスリートのためにバーチャルトレーニングキャンプを実施しています。詳細についてはチームのウェブページをご覧ください。どんな状況でも希望と鼓舞激励の広がりを止めることはできないものです!

 

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ジャスティン モリス

英語版はこちら

 

ジャスティン・モリス氏 略歴:

10歳で1型糖尿病と診断されたジャスティンさんは、人生の夢と目標を見失いかけていましたが、糖尿病対策を目的に自転車競技を始め、プロのサイクリストの道へ進むきっかけにもなりました。ロードレースのプロサイクリストとして5年間を過ごし、競技と糖尿病のコントロールを両立させながら世界の5大陸を転戦しました。その間の競技生活から多くのことを学び、競技の中でも外でも困難に対処していく経験と知恵が身に付いたと語っています。

その後、プロ選手を引退してオーストラリアのマッコーリー大学を2015年に卒業し、心理学と教育学の学位を取得しました。大学在学中には、学業だけでなくスポーツ競技でも優れた成績を収めた学生に贈られる「ブルース・アワード」を授与されました。現在もチームSubaru-marathonMTB.comに所属してマウンテンバイクのマルチデー自転車レースに出場しており、変わらぬ健脚ぶりを発揮しています。クロコダイル・トロフィー、シンプソン・デザート・バイク・チャレンジ、パイオニア・イン・ニュージーランド、モンゴル・バイク・チャレンジの各レースで表彰台入賞を果たしています。

2011年からは、自転車競技経験をもとにした情報発信を開始しました。希望と力を与え、逆境を克服するメッセージを世界中の人々に発信し続けています。

連絡先:
Twitter: @JustinMorrisTT1
Instagram: @justinmorrismdog
LinkedIn: https://www.linkedin.com/in/justin-morris-3a71b4a7/www.mindmatterscoach.com


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