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糖尿病のある方にとって、巻き爪は足の炎症や感染症の原因となるので、見過ごせない問題です。爪には元々巻く性質があり、足の指を使ってしっかり踏み込むことで、爪に圧力が加わり平らになります。巻き爪は、姿勢や歩き方、間違った靴選び、深爪など、普段の生活習慣が複合的に関わって起きています。予防には、自分の足に関心を持ち、原因となる生活習慣の改善を含めた毎日のセルフケアが大切です。
正しい歩き方は、「かかとで着地して、つま先でしっかり地面を蹴って歩く」ことです。足指ストレッチを行い、指に力を入れて歩くように心がけましょう。
窮屈な靴や先の細い靴は「浮き指」となりやすく、足の指に力を入れて歩かなくなるため巻き爪になりやすいです。足先に1cm位ゆとりがあり、全ての指が靴の中で動かせて、かかとのしっかりとしたひも靴を選びましょう。そして履く時に靴ひもを毎回しっかりとしめ直しましょう。
深爪しないで、爪の先を四角く切ってから、両端を少し切ります＊。
足をしっかり観察して良く洗い、清潔に保ちます。巻き爪があると角質がたまりやすく、たまった角質は痛みの原因になりますので歯ブラシなどを使って洗うと良いです。乾燥を防ぐために保湿剤によるスキンケアをしましょう。
＊正しい爪の切り方については、ノボケアcircle20号糖尿病アカデミー井倉和紀先生による「糖尿病とフットケア」
http://www.club-dm.jp/novocare_all_in/novocare_circle/academy/academy20.html をご参照ください。
井倉和紀
東京女子医科大学 糖尿病センター 内科
JP23DI00227
