フランス出身の才能あふれるクライマー、ルーカス ドージュ選手は、2021年のシーズン開幕前にチーム ノボ ノルディスクのプロチームに昇格しました。ところが、オフシーズンの練習中に激しい落車事故に遭ってしまい、脛骨と腓骨を骨折し、プロ1年目は全面休場を余儀なくされました。その後長期にわたる療養とリハビリに耐え、クラシック・ブザンソンとツール・デュ・ジュラでついに母国でのデビューを果たすことができました。25歳の彼は、2022年をしっかりと見据えて新たなスタートを切りました。
ドージュ選手にとって着実で、それでいて短かった2020年は、チーム ノボ ノルディスクの育成チームで過ごす3度目のシーズンでした。そして安定したパフォーマンスで足場を固めた2019年に続き、プロチームへの昇格に向けて大きく前進しました。
フランス アルプスの中心部で3人兄弟の真ん中の子供として育ったドージュ選手のアスリートとしてのキャリアは、スキーから始まりました。ツール・ド・フランスのステージに参加した後に自転車に魅了され、16歳まで地元のサイクリングクラブで走っていました。
18歳のときに体重が7キロ減り、気だるさを感じ、抑えられない喉の渇きを覚えたドージュ選手は病院へ行き、医師のもとで血液検査を受けました。そして検査の結果、1型糖尿病と診断されました。糖尿病の予備知識がなかった家族は、彼の診断にショックを受けました。
チーム ノボ ノルディスクに所属する多くの選手と同様に、ドージュ選手も最初はインターネットでチームのことを知りました。診断直後はトレーニングをしばらく休み、自転車を続けながら糖尿病を正しく管理する方法を学びました。しかし診断から5カ月以内に、糖尿病でありながらも彼は自身にとって最初のレースで優勝しました。以来、チーム ノボ ノルディスクの育成チームに入ることが目標となりました。
米国で毎年夏に開催されているチーム ノボ ノルディスクのタレントIDキャンプに2017年に参加したことが、ドージュ選手にとって非常に大きな経験となりました。キャンプでは、特に糖尿病の食事やトレーニングの方法を習得したほか、2018年シーズンの育成チームに加わり、テネシー州で行われたバトル・オブ・ルイスバーグ・ロード・レースで優勝し、ツアー・オブ・ロマーニア、バルチック・チェーン・ツアーなどのステージレースで健闘しました。
スキーに対する情熱は健在で、今でも雪の上で過ごす時間を楽しんでいます。自転車に乗っていないときは、友人と一緒に地元の山や公園に出かけています。ドージュ選手は学士号を取得しており、いつかスポーツマネジメントの仕事をしたいと考えています。
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