糖尿病NEWS解説
全国健康保険協会宮崎支部は、健康診断の結果、生活習慣病の治療が必要なのに医療機関を受診していない被保険者に、保健師訪問やはがき送付による受診勧奨を始めた。
糖尿病、高血圧症、脂質異常症に代表される生活習慣病といわれる疾患は、初めは症状のないも のがほとんどです。どこも痛くないし、自分では健康であると思って放置してしまうことが多くあります。しかし、これら生活習慣病は、今コントロールが悪いことが今大きな病気を作り上げるのではなく、何年も静かに進行して、やがて生活の質を落とす重大な疾患を引き起こします。例えば脳卒中や心筋梗塞のような命に関わる病気は、このような生活習慣病の積み重ねが、何年にもわたって血管を障害した結果であることが多いのです。対応が遅くなると後戻りできない病気も、早いうちに治療を進めれば予防できることがあります。
世界の多くは後戻りできない病気にかかってから初めて病気の治療を始めるという国ばかりです。私たちは、会社や地域の健康診断を受けられるという非常に恵まれた環境にあります。この恵まれた環境を生かし、早く病気を発見して早いうちに治療していくことが、医療費の抑制のみならず、生活の質を高めるためにも大切なことです。健診で要医療を診断されたら、必ず医療機関を受診しましょう。
東京女子医科大学中央検査部臨床検査科
東京女子医科大学
糖尿病センター
佐藤 麻子
監修 内潟 安子 [創刊によせて
]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長
編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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