Go to the page content
3 min. read
3 min. read

コンシェルジュ

お弁当やお惣菜を選ぶ時のコツを教えてください

No.8

スーパーやコンビニのお弁当やお惣菜は、手間がかからず簡単に食事が摂れるため、高齢で糖尿病のある方も利用する機会が増えています。
今日は何を食べましょうか?選び方のポイントをご紹介します。

主食に偏らず副菜もプラス

お弁当やお惣菜はどんなものを買いますか?と尋ねるとおにぎりやパンなど主食(炭水化物)だけという方が少なくありません。しかしたんぱく質不足は、体を動かし支える筋肉量や筋力の低下から、介助が必要になるサルコペニアやフレイルの危険を高めます。

肉や魚などたんぱく質摂取を積極的に

一般に高齢になるにつれて、たんぱく質の摂取量が少なくなります。食事から得るエネルギーの15~20% を目安に、重度の腎障害がなければ少なくとも体重1kgあたり1gのたんぱく質を摂りましょう(「高齢者糖尿病診療ガイドライン」)。主食だけに偏らず、ぜひ副菜やおかずに目を向け、肉や魚、大豆食品など、たんぱく質が多めに入ったお弁当やお惣菜を選んでください。

塩分にご注意

高血圧や動脈硬化性疾患、慢性腎臓病を合併している場合、1日あたり塩分6gを目安とした減塩が必要です。お弁当やお惣菜の塩分量を落とすため、添付の調味料、漬物、インスタントの汁物などはなるべく残しましょう。加工食品に記載されている栄養成分表示は、字が小さく見づらいことも少なくありませんが、買う時に塩分量を気にかけることが大切です。

冷凍野菜の活用

麺類や丼物などは、塩分が多く、糖質と脂質に偏りがちです。それを解消するためには、冷凍野菜が便利です。常備しておき、必要な時に解凍して加えるだけで、ビタミンや食物繊維を摂ることができます。お惣菜を一品増やすより安価なのも嬉しい商品です。

思考を変えていこう

じっくり栄養成分表示を見てみる、いつもと違うお弁当を選んでみる、家族や友人から何を選べば良いか意見を聞いてみるなど、工夫の仕方は色々あります。購入時の考え方や選び方をちょっと変えることが、バランスの良いお弁当・お惣菜選びに繋がります。

堀場 悠
東京女子医科大学 糖尿病センター 内科

監修 [ごあいさつ]
東京女子医科大学内科学講座糖尿病・代謝内科学
教授・基幹分野長
馬場園哲也

編集協力
大屋純子、小林浩子、中神朋子、花井豪、三浦順之助
アイウエオ順

JP23DI00227