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高血糖の予防法〈運動編〉

1日20分以上を目安によく歩く
こまめに動くだけでも有効

「適度な運動がいいのはわかっていても、なかなか続かなくて」という人は多いはず。でも「運動しなくては!」と身構える必要はありません。スポーツジムに通ったりランニングを始めたりと、あえて運動の時間をとらなくても大丈夫。

おすすめは食後に散歩などの軽い運動を行うこと。血液中の糖が筋肉へ運ばれ、エネルギーとなって使われるので血糖値が下がります。朝食後に掃除をする、昼食は少し遠めの店まで歩いていってとる、夕食後に犬の散歩をする――など、取り組みやすいことから始めましょう。

運動の効果は、直前の食事による高血糖を防ぐだけではありません。運動を行った日は行わなかった日に比べて、1日の血糖値上昇を総じて抑えることができます (※5) 。

また、軽い運動を習慣づけることで、健康な人も糖尿病予備群の人も糖尿病の人も、血糖値が上がりにくい体になります。しかも、インスリンが効率よく利くようになって、分泌されるインスリンの量も少なくて済むようになるのです。

あと2,000~2,500歩プラスで歩いてみませんか?

では、1日にどの程度歩けばいいのでしょうか。数々の研究の結果、「理想は1日1万歩」と考えられています。糖尿病対策を含む生活習慣病予防の観点から2000年に策定された「健康日本21」の改正版である「健康日本21 (2次) 」では、1日に20~64歳の男性で9,000歩、65歳以上の男性で7,000歩、20~64歳の女性で8,500歩、65歳以上の女性で6,000歩という目標が掲げられました。

策定時 (平成22年) のベースラインは、20~64歳の男性で7,841歩、65歳以上の男性で5,628歩、20~64歳の女性で6,883歩、65歳以上の女性で4,584歩です。令和元年の時点で、1日の平均歩数は、男性6,793歩、女性5,832歩に後退しています。男性は約2,200歩、女性は約2,500歩足りません。

1日1万歩が達成できればそれに越したことはないのですが、まずは現状より2,000歩~2,500歩プラスを目標にしませんか?時間にして約20分 (距離で1.2~1.5km) です。

通勤中の歩行時間が21分以上の人は、10分以下の人よりも糖尿病の発症リスクが3割低いという研究報告もあります (※6) 。少しがんばるだけでも違ってくる、ということです。

1日にどのくらい歩いているかを知るために、歩数計を身に着けるのもおすすめです。歩こうというモチベーションが高まります。

できれば「2UP 3DOWN」まで階段を使う、スクワットなど筋肉に負荷を加える運動も行うとさらに効果的です。

ただし、何らかの持病のために運動が制限されている人は、まず医師に相談を。すでに糖尿病になってしまった人も、運動を禁止あるいは制限したほうがよいという場合があるので注意が必要です*。

*心血管疾患や神経障害のある方など、医師から運動を制限されている方は、医師の指示のもとで運動を行ってください。


※ 5 Diabetologia. 1999 Nov;42 (11):1282-92.
※ 6 Diabetes Care. 2007 Sep;30(9):2296-8.

高血糖が危ない!

JP22CD00057