
〔日本糖尿病学会 編・著:糖尿病治療ガイド 2020-2021, P33, 文光堂, 2020〕
尿のなかにブドウ糖があるかどうか検査します。健康なひとは、ほとんど尿にブドウ糖が出ることはありません。尿中に含まれるブドウ糖の割合によって、試験紙の色が変わります。しかし、軽度の糖尿病では尿糖が出ないこともあります。
血糖値は、生活の様々なことに影響され常に上がったり下がったりと変動しています。よって、血糖測定器で出る血糖値の結果はその瞬間の値を示しています。
そのため、測定した時の状態によって「空腹時血糖値」「食後血糖値」「随時血糖値」など、名前が変わります。
HbA1cは血液中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」とブドウ糖が結合した物質で、過去1,2カ月の血糖コントロールの状態がわかります。長期間の血糖コントロール状態がわかることで、糖尿病治療の貴重な情報源になります。
血糖コントロール指標
合併症の予防や進展を抑制するためには、「優または良」を目指すことが推奨されております。
〔日本糖尿病学会 編・著:糖尿病治療ガイド 2020-2021, P33, 文光堂, 2020〕
グリコアルブミン検査は、血液中のタンパク質の主要成分のアルブミンが、どのくらいの割合でブドウ糖と結合しているかを調べる検査です。過去約2週間の血糖コントロールをあらわす指標です。HbA1c検査ではわからない短期間の血糖値の変化と、短時間だけ現れる食後高血糖をとらえることができます。
基準値 GA 11~16%
1,5-AGは食品に含まれている物質ですが、栄養素としての役割はなく、尿糖と一緒に排泄されます。血液中の1,5-AG は、尿糖が出るほど減ってくるため、数値が低いほど血糖コントロールが悪いという検査です。過去数日間の血糖コントロールの指標となります。
基準値 1,5-AG 14μg/mL (マイクログラム・パー・ミリリットル) 以上
※高血糖が続くと数値は低くなります。
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