監修:川崎医科大学 内科学 特任教授 加来 浩平先生
インスリンと聞くと「怖い」「糖尿病が悪化した証拠」「自己管理ができないからインスリンが必要になった」といった、マイナスの印象を持つ患者さんがいらっしゃいます。しかし、糖尿病という病気は、時が経つとともに病状が変わっていくた め、インスリン療法が必要になる時もあります。
ここでは、糖尿病による合併症を防ぎ、適切な時期にインスリン療法をはじめられるように、インスリン療法がなぜ必要かを一緒に勉強していきましょう。
「インスリンとは?」
インスリンとは、ひとの体の中でつくられるホルモンで、唯一血液中のブドウ糖(血糖)を少なくする働きをもっています。
お腹のちょうど中心にある「すい臓」という臓器に、「ランゲルハンス島のβ細胞」という名前の細胞がたくさんあり、インスリンはこの細胞で作られています。
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