糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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血糖測定器を使って、自分で血糖値を測定することを血糖自己測定(SelfMonitering Blood Glucose SMBG)と言います。測定した血糖値をよりよい血糖コントロールに活かすために、血糖測定の目的や効果的な測定タイミングについて解説します。

 

SMBGを行うと、医療機関に行かなくても日常生活の中で変化する血糖値を自分で確認することができます。しかし、血糖値を測定するだけでは意味がありません。SMBGの目的は、測定した血糖値から現在の糖尿病の状態や治療効果を確認して、よりよい血糖コントロールに活かすことです。
SMBGは日本ではインスリン使用者のみが保険適応ですが、認可された薬局では自費で購入可能です。

 

● 重篤な低血糖を防ぐ
測定した血糖値が低い時、早めに対処することで、重篤な低血糖を遠ざけることができます。

● インスリンの調節
測定した血糖値に応じて、インスリンの投与量を自分で調節することができます。

● 治療効果の確認
血糖値の結果で、お薬の量や食事、運動療法などが適切であるか、確認することができます。

● シックデイ
食事が摂れない時などに、インスリン量を調節したり、血糖降下薬を服用して良いかなどの目安にすることができます。

● 手術の前後や化学療法前など
明日の入院とか、即手術の時に、前もって明日の血糖値の準備をすることもできます。

 

患者さんの糖尿病の状況や使用しているお薬、生活パターンによって測定する時間は異なります。
次のような場合に、SMBGを行うと良いでしょう。

● 低血糖が起きた場合
いつもと同じ生活パターンにもかかわらず低血糖が起きた場合には、その後2 ~ 3日は、低血糖の起きた同じ時間帯にSMBGを行います。低血糖の起こる理由がわかれば、予測される低血糖を防ぐために補食をしたり、インスリン量の調節が可能です。

● 高血糖でインスリンを追加した場合
追加したインスリンの効果が最も発揮される時間(速効型なら投与後2時間前後)に血糖値を確認し、調節が適切であったか否かを判断できます。

● 夜間にも効果が持続するインスリンを使用している場合
高齢者や低血糖症状に気が付きにくい方では、寝る前にSMBGを行います。低めの数値の場合には、夜間の低血糖を予防するために、補食をしてから寝るようにします。

● 血糖コントロールが良好な場合の管理
1日の血糖値の変動を知るために、毎日同じ時間ではなく、少しずつ時間をずらして測定します。また、平日と休日で生活パターンの異なる方は、それぞれの日の血糖値の変化も把握してみましょう。

 

● 血糖測定器の使用方法や保管場所などについては、主治医や医療スタッフから指導されたことを守りましょう。血糖自己測定器は、夏場の直射日光や高温を避けて保存し、冬場は室温になじませてから使用しましょう。わからないことや不安なことがあれば、主治医や看護師に相談しましょう。

● 測定に使用する血液は、少量だと血糖値が低めに出たり、多量だと測定器が汚染され正確な血糖測定ができなくなることがあります。計測用の血液の量に注意しましょう。

● 自費購入された場合は、使用方法の説明を受け、正しく使えるようにしましょう。また、必ず主治医に伝えましょう。

 

血糖値は様々な要因で影響されるため、日々変動します。測定結果だけに左右されずに、要因を考える機会にすることが大切です。SMBGを活用してよりよい血糖コントロールに繋げましょう。

 

 

 

淑徳大学 栄養学科
東京女子医科大学糖尿病センター
非常勤講師
尾形真規子

 

 

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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