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新型コロナウイルス感染拡大下における糖尿病のコントロール

新型コロナウイルスの感染拡大下において、何百万人もの人々が自宅待機や外出自粛など、周囲との接触ができない状況を余儀なくされています。また、このような状況下、身体面、精神面において多くの懸念が生じていると思います。

そこで、ノボ ノルディスクでは皆さんにとって役立ついくつかのヒントや提案をまとめました。

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新型コロナウイルスと糖尿病

皆さんがもし糖尿病を持っているとしても、一般の方より新型コロナウイルスに罹患しやすいということはありません。しかし、新型コロナウイルスは一部の糖尿病患者さんにおいて、重症化や合併症を引き起こす可能性があります。そのため、政府から通達されているガイドラインに従い、手洗いや、他の人との接触を避けることが非常に重要です。自宅にいることで、自分自身と周囲の方を助けることができます。

新型コロナウイルスと医薬品の供給

この特別な状況下、普段使用されている糖尿病治療薬をいつもと同じように入手できるか不安を感じていませんか?

一般的なアドバイスとしては、医薬品を買い溜めしないことです。食料品の買い物に関して言われているように、医薬品に関してもいつも通りに処方してもらうようにしてください。

製剤の安定供給についての詳細情報を知りたい場合は、ノボ ノルディスク ファーマのコーポレートサイトをご確認ください。

1. 食料品の買い物をする

お住まいの地域のスーパーマーケットで「買い占め」が発生しているニュースを見ると、不安を感じる方もいるかもしれません。「食料品の買い出し方法を変える必要があるのだろうか?」、「こうした時に、糖尿病を持つ人はどういった食料品を購入したらいいのだろうか?」といった疑問を感じている方もいるでしょう。

第一に、すでに皆さんが実践している効果的な食事療法がある場合は、このような特別な状況のために、その食事療法を変える必要はありません。食料品の買い物をするときは、低GIの炭水化物を含む食品を探してみてはいかがですか。これらの炭水化物は、遅効性複合炭水化物とも呼ばれます。

一部の食品には遅効性炭水化物が豊富に含まれています。玄米、オートミール、キヌア、スペルト小麦、雑穀、ブルグア (トルコの挽き割り小麦) 、精麦、エンドウ豆、豆類、レンズ豆、トウモロコシ、カボチャなどです。「全粒粉」のパンやパスタ、クラッカーを買い物リストに載せるとよいでしょう。

 

家で過ごすことが多くなった今、その時間を料理時間に使ってみることで、不安や退屈を感じる時間が息抜きの時間になるかもしれません。

当サイトでは、カロリーを抑えたヘルシーレシピをご紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。

食事療法については、「食事療法って何をすればいいの?」でもご紹介しています。

「全粒粉」のパンやパスタ、クラッカーを買い物リストに載せてみましょう

 

2. 間食の時間が乱れていませんか?

自宅で仕事をしたり、1日の大半を自宅で過ごすことが増え、間食を取りやすい状況になっている方も多いのではないでしょうか。このような状況では、いつもの間食時間を守るのが難しくなるかもしれません。一つのアドバイスとして、「定番おやつ」においしくて健康的な新しいメニューを加えてみてはいかがでしょうか。

もしご自身で新しいおやつを作る場合には、肉、魚、シーフード、卵、チーズ、バター、アスパラガス、ほうれん草、ブロッコリー、マッシュルーム、パプリカ、アボカドには炭水化物がほとんど含まれていませんので、これらを使用すると良いでしょう。

当サイトでもヘルシーなおやつのレシピをご紹介していますので、参考にしてみてください。

おやつも
ヘルシーな食材に
してみましょう

3. 不安を感じていますか?

室内にいることを余儀なくされ、予定があまり埋まっていないと、思いもしないことを考えてしまうことがあります。新型コロナウイルスの感染拡大といった深刻な状況下において、不安を感じてしまう方も多いと思います。不安を感じることで、思考が歪んだり、行動に影響が生じてしまうかもしれません。それは長い目で見たとき、これから送ることができたはずの最適な生活を阻んでしまうことになるかもしれません。

そこで、不安や不快感のリスクと影響を軽減するためのさまざまな方法について検討してみましょう。

 

呼吸エクササイズやマインドフルネスついて

呼吸エクササイズは、メンタルヘルスを改善し、不安を最小限に抑える非常に効果的な方法です。マインドフル*になるために有用であることに加え、呼吸エクササイズには多くの利点があります:

* 今この瞬間の状態に意識・注意を向け続け現実をあるがままに受け入れる状態

  • よりリラックスし集中できるようになります。
  • ストレスを軽減する (助けとなる) ことが証明されています。
  • 感情のコントロールを向上させます。
  • 夜間よく眠れるようになります。

 

呼吸エクササイズを行う際のポイント:

  • 姿勢に気をつけます。座るか、真っ直ぐに立って、力を抜き、胸を張ります。
  • 自分自身の呼吸を観察することに意識を集中します。
  • 息を吸うこと、吐くことを一回一回意識し、鼻と喉を通って空気が体内に入り、胸に達したときに感じる感覚に集中します。
  • 自分の考えがあれこれと漂っていると気づいたときは、再度呼吸に注意を向け、別の考えに気をそらされないようにします。
  • 「お腹で」呼吸します。つまり、息を吸うときにお腹を膨らませるようにして、次に胸を膨らませます。息を吐くときは、この逆を行います。
  • 呼吸をしているときは、心を落ち着かせるようなことを考えます。たとえば、「私は落ち着いて息を吸っています。私はストレスを吐き出しています」。しかし、もちろんもっと創造的なことを考えてみてもいいですし、あなたの内なる声について考えてみてもいいでしょう。

あらゆるものと同様に、呼吸エクササイズを成功させるには練習と忍耐が必要です。実践して自分にとって最適な方法をみつけてください。マインドフルネスのエクササイズを長く行うほど、よりリラックスし、身体と心をコントロールできるようになるでしょう。

孤独によって不安が悪化することがあります。もしそのように感じる場合には、簡単な解決法があります。友人、家族、同僚とオンラインでつながりましょう。携帯電話を使い、ウェブカメラを起動し、メッセージを送って友人や家族の様子を尋ねてみましょう。アプリやインターネットの誕生により可能となった、ソーシャルネットワーキングを有効活用しましょう。例えば、別の場所にいる友人と同じ映画を同時に見て、映画を見ながらウェブカメラで会話を交わしてみるのはいかがでしょうか?

携帯電話を使い、ウェブカメラを起動し、メッセージを送って友人や家族の様子を尋ねてみましょう
 

4. 自宅でのエクササイズ

エクササイズを行うことで、ストレスや糖尿病のコントロールがしやすくなります。多くの人は糖尿病であっても、薬物療法、健康教育、患者さんに合わせた食事療法や運動療法の組み合わせによって、健康な生活を送ることができます。定期的なエクササイズはインスリン感受性を高めるため、ブドウ糖が筋肉細胞に入り、血糖値スパイクとして知られる高血糖を引き起こす代わりに、エネルギーを供給します。エクササイズを行うことで、筋肉がブドウ糖を蓄え、エネルギーとして使用する能力が高まるため、インスリンがなくても血糖値を安定させることができます。

ロックダウンや隔離期間中などの動きが制限されている場合でも、自宅でウエイトトレーニングや筋力トレーニングを行うことができます。ダンベルをお持ちでない場合は、ペットボトルを利用すればよいでしょう。より激しいエクササイズをしたい場合、散歩に出かけることが許されている場合には、小石や砂を集めてペットボトルに入れてみてはいかがですか。ゴム製バンドやエクササイズバンドなどをお持ちの方は、これらを活用するのもいいかもしれません。

ウエイトトレーニングは糖尿病患者さんにとって良好な血糖コントロールにつながり、合併症のリスクを低下させることは科学的にも証明されています。ウエイトトレーニングをすることによって、筋肉量が増え、安定した血糖値を達成しやすくなるためです。

 

室内で筋肉量を増やすためのポイント:

  • 最初に簡単なストレッチをいくつか行います。朝は5分間、夜は10分間、関節と筋肉のエクササイズを行います。
  • 自分の運動に適した動画を探してみてはいかがですか?多くのフィットネスクラブはフィットネス動画をオンラインで公開しています。
  • 1週間に3セッション行ってみましょう。そしてワークアウトを行わない休息日も設けましょう。
  • 水分を補給して、エクササイズ前、エクササイズ中、そして終了後の血糖値に注意しましょう。
  • 心拍数も上げるようにしてください。階段の昇り降りや、マシーンで同様のエクササイズを行うことは、自宅で糖尿病をコントロールするための優れた方法です。

この機会に、オンラインでエクササイズの秘訣を聞いたりしてみてもよいでしょう。ヨガや太極拳からピラティス、ズンバまで、室内でできるエクササイズは多数あります。多くのフィットネスクラブは無料で優れた動画を提供しています。

オンラインで
エクササイズ動画を
探してみましょう

 

糖尿病患者さん向けのエクササイズ動画

運動不足を感じている糖尿病患者さん向けのエクササイズ動画を公開しています。自宅で簡単にできる内容ですので、ぜひ楽しみながら体を動かしてみてください。

新型コロナウイルスは私たち全員にとっての課題です

不確実な時期には、健康的な習慣と適切な日常の行動が非常に重要です。食事療法を守り、決められたエクササイズを行い、あるいは新しいエクササイズに取り組み、室内活動の楽しさを探求し、オンラインで人々とつながりましょう。そして心身ともに、できる限り最高の健康状態を維持しましょう。

 

本ページは、ノボ ノルディスク本社 (グローバル) が運営する“DIABETES WHAT’S NEXT”を基に作成しております。

参照資料

1. Diabetes UK. Corona virus and diabetes. Available from: https://www.diabetes.org.uk/about_us/news/coronavirus Last accessed: January 2022.

2. Diabetes.co.uk. Simple vs Complex Carbs. Available from: https://www.diabetes.co.uk/nutrition/simple-carbs-vs-complex-carbs.html Last accessed: January 2022.

3. Diabetes.co.uk. Diabetes and stress. Available from: https://www.diabetes.co.uk/diabetes-destress.html Last accessed: January 2022.

4. NHS UK. Low blood sugar (hypoglycaemia). Available from: https://www.nhs.uk/conditions/low-blood-sugar-hypoglycaemia/ Last accessed: January 2022.

5. Diabetes.co.uk. Sport and Blood Sugar Levels. Available from: https://www.diabetes.co.uk/diabetes-sport-and-blood-sugar.html Last accessed: January 2022.

6. NIDDK. Diabetes Diet, Eating, & Physical Activity. Available from: https://www.niddk.nih.gov/health-information/diabetes/overview/diet-eating-physical-activity Last accessed: January 2022.

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