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連載ブログ第4回 ロールモデルが与えるパワー

ジャスティン・モリス

こんにちは。1型糖尿病のオーストラリア人サイクリストのジャスティン・モリスです。私は、今イタリアの太陽の街ベニスを訪れています。これから、チーム ノボ ノルディスクのメインスポンサーである製薬会社のノボ ノルディスク社の会議に出席し、ノボ ノルディスクの社員に私の経験談をお話しする予定で、とても楽しみにしています。

私が糖尿病と診断されたとき、パイロットになるという夢はもう叶わないと告げられました。当時は、糖尿病によって私の人生には制限がかけられ、糖尿病に指示されながら生きていくしかないんだと思い込んでいました。

しかし、診断を受けてからおよそ3年がたち、かつて決して飛行機を操縦することはできないと私に告げた糖尿病専門医と面会したとき、私の未来への展望が変わりました。

先生は診察室の壁にオーストラリアのラグビー・リーグで優勝したチームに所属する選手の写真を飾っていました。その選手は卓越した運動能力の持ち主で、私にとっては憧れの存在でした!そのスティーブ・レヌーフという選手は、私が応援するブリスベン・ブロンコスというチームでプレーしていた選手で、誰もが認める当時のラグビー・リーグを代表する最高のプレイヤーでした。そこで先生に、なぜ診療室にスティーブの写真を飾っているのかと尋ねました。すると先生は「スティーブは君と同じ1型糖尿病なんだ」と答えたのです。私は、そんなことがありうるのか、と衝撃をうけました。一体どうすれば、この厄介な1型糖尿病という病気を抱えながらラグビーのチャンピオンとして君臨し、生きることができるのだろう。しかし、スティーブが最高の選手であり、しかも1型糖尿病だったことはまぎれもない事実だったのです。

私は、自分と同じ1型糖尿病の憧れのチャンピオンについて夢中で調べました。それは、夢見ることを忘れていた私にとって大きな転機となりました。糖尿病とともに生きること、その意味が大きく変わりました。スティーブは、糖尿病によって何が奪われたのかではなく、糖尿病とともに何ができるのかということを示してくれるロールモデルになったのです。影響を受け、私もラグビーに挑戦したんですが、すぐに痩せ型の私には向いていないことがわかりました。しかし、私の情熱は別のスポーツに向けられ、スティーブというお手本は、糖尿病を抱えながらも、人生のなかで自分が本当にやりたい夢を探し、追い求める動機と意欲を私に与えてくれました。これこそが、ロールモデルが持つ力です。その日以来、慢性疾患とともに生きる人たちや人生の困難な場面に直面している人達にとって、ロールモデルとなっている人たちが多くの助けとなっている事例を見てきました。

夢に向かってどんなことができるのか、それを示す実例さえあれば、自分の道が開けると信じています。

事実、スティーブ・レヌーフは、私の可能性の扉を開けてくれました。

先週、1週間かけてイギリス中を自転車と車で旅し、チーム ノボ ノルディスクに励まされ、人生の扉が開かれたというたくさんの人達と出会うことができました。これは、スポンサーであるノボ ノルディスク社のイギリス法人のベッキー・ヘスさんが企画した「Pedal for 7」というとても素晴しい取り組みです。「Pedal for 7」では、数名のノボ ノルディスク社員と地域の1型糖尿病患者さんが、チーム ノボ ノルディスクのアンバサダーとともに自転車で全国を旅します。そして道中、さまざまな病院や大学、医療センター、糖尿病患者会のもとを訪れ、チーム ノボ ノルディスクの力強いメッセージを地域の糖尿病コミュニティに伝えていきます。

今の若い世代にとってチーム ノボ ノルディスクの選手たちは、かつてのスティーブ・レヌーフのようなロールモデルです。多くの人たちが、私たちが伝えるメッセージにより、糖尿病に対する見方が変わったと話してくれました。ロールモデルが発するメッセージは、本当に強いパワーを持っています。イギリスの田園地帯を自転車で横断し、いくつもの場所をめぐっていくことで、チーム ノボ ノルディスクのメッセージ性をますますパワフルなものにできると考えています。

今回の旅で、アンドリュー、ベン、トーマス、ピーター、ルイスといった若者たちとも出会いました。彼らはみな1型糖尿病の若いサイクリストです。そしてチームが伝えたメッセージにより、彼らは将来チーム ノボ ノルディスクの一員になるという夢を見つけました。「Pedal for 7」のようなイベントは、人々を引きこもっていた場所から外に連れ出してくれ、メッセージを共有していくことがどれほど重要で特別であるかを改めて実感します。そのメッセージはまさしく、人々の生活を良い方向へと変えることができるのです。

若い人たちにとって、私たちチーム ノボ ノルディスクの選手たちがロールモデルになっているということに、強い責任感を感じます。これからも、謙虚な気持ちを持ち続けたいと思います。

スティーブ・レヌーフは、今でもオーストラリアの糖尿病に関わる人達やスポーツファンの間で尊敬され、特にかつての私がしてもらったように子供たちへの活動を強化しています。

プロのアスリートの多くは、競技を通じて大きな注目を浴び、ドラマティックなストーリーで人々の心を魅了させてくれます。

チーム ノボ ノルディスクの選手たちも、自転車競技以上に重要なものを背負って走っていることを知っており、みな親切でとても親しみやすい選手です。それこそがチームが継続して成功を収めている理由であり、そのチーム ノボ ノルディスクのメッセージにパワーを与えている源です。「Pedal for 7」のようなイベントは、そのことを示す大きな証拠であり、チームとそのスポンサーの謙虚さが表れていると思います。

ロールモデルがいかに影響力を持っていようとも、戦略的なマーケティングやコミュニケーションがなければ、より多くの必要な人たちにメッセージを届けることはできません。

メッセージが必要な人とは、自ら自転車レースに参加したり、日頃からFacebook等でスポーツの情報にアクセスしたりしている人たちではありません。本当にアプローチすべき人たちは病院にいます。その人達は定期的に医師やコメディカル(看護師、薬剤師、栄養士ら)と交流しています。イギリスで「Pedal for 7」に参加している間、病院などでチーム ノボ ノルディスクについて話すことをとても光栄に感じていました。チーム ノボ ノルディスクのメッセージを伝えること、そして私が歩んできた道のりについて話をすることは、どちらもとても大切です。なぜなら、そこにはロールモデルを必要としている人がいるからです。そして、この役割は、1型糖尿病を抱えながらも目標に向かって邁進する次世代の患者さんたちに対し、ロールモデルとして患者さんの可能性を示すストーリーを伝えるということだからです。

 

 

あなたの目標がどんなことであっても、背中を押してほしいときはロールモデルを探してください。必ず見つかるはずです!

ジャスティン モリス

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ジャスティン・モリス氏 略歴:

10歳で1型糖尿病と診断されたジャスティンさんは、人生の夢と目標を見失いかけていましたが、糖尿病対策を目的に自転車競技を始め、プロのサイクリストの道へ進むきっかけにもなりました。ロードレースのプロサイクリストとして5年間を過ごし、競技と糖尿病のコントロールを両立させながら世界の5大陸を転戦しました。その間の競技生活から多くのことを学び、競技の中でも外でも困難に対処していく経験と知恵が身に付いたと語っています。

その後、プロ選手を引退してオーストラリアのマッコーリー大学を2015年に卒業し、心理学と教育学の学位を取得しました。大学在学中には、学業だけでなくスポーツ競技でも優れた成績を収めた学生に贈られる「ブルース・アワード」を授与されました。現在もチームSubaru-marathonMTB.comに所属してマウンテンバイクのマルチデー自転車レースに出場しており、変わらぬ健脚ぶりを発揮しています。クロコダイル・トロフィー、シンプソン・デザート・バイク・チャレンジ、パイオニア・イン・ニュージーランド、モンゴル・バイク・チャレンジの各レースで表彰台入賞を果たしています。

2011年からは、自転車競技経験をもとにした情報発信を開始しました。希望と力を与え、逆境を克服するメッセージを世界中の人々に発信し続けています。

連絡先:
Twitter: @JustinMorrisTT1
Instagram: @justinmorrismdog
LinkedIn: https://www.linkedin.com/in/justin-morris-3a71b4a7/www.mindmatterscoach.com


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