糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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小児から成長期にかけてライフステージの変化に伴い、インスリンの使い方も変わってきます。子どもたちが学校生活の中で直面するさまざまな問題や課題について、その対策を提案します。

 

● 1型糖尿病では、インスリン療法が必須
1型糖尿病ではインスリン療法が必須です。患者さんごとにインスリンの必要量は違います。糖尿病の状態や、日々のインスリン量や種類や打ち方について、正しい知識と情報を得るようにしましょう。

● 主治医や看護師、糖尿病療養指導士の方々に支えてもらう
小児期に1型糖尿病と診断された場合、ご家族がショックを受けることが少なくありません。お子さんの糖尿病の管理をすることは、ご家族にとって大きな負担と感じる方もいらっしゃるでしょう。不安や悩みがある場合は、決して一人でかかえこまず、経験のある医師や看護師、糖尿病療養指導士などに相談してみましょう。

● 高血糖になったら
高血糖の原因を考えます。おやつなど明らかな原因があったらインスリン注射で対応しましょう。どのくらいのインスリンを注射したらよいかは、あらかじめ主治医に確認して下さい。普段から全体的に血糖値が高めの時は、インスリン量を再度、見直してもらって下さい。

● 低血糖予防に心がける
低血糖の時には、どのような症状が現れやすいか、どのような対処をすればよいかを主治医に必ず聞いておきましょう。そして低血糖の原因をいろいろ考えます。
乳幼児では、低血糖の症状をうまく伝えることができないため、普段との行動の違いに注意が必要です。使用しているインスリンの作用時間や食事量、運動量などから、低血糖の起こりそうな時間を予測して注意深く見守りましょう。

● 低血糖には落ち着いて対応する
低血糖時のお子さんを見ると慌ててしまうことがあります。落ち着いて糖分の補給を促しましょう。対応に迷った時は、主治医に連絡しましょう。

● 他の患者さんの意見を聞くことも大切
お子さんと同じ年頃の患者さんや、自分のお子さんよりも長く治療を経験している先輩患者さんの話を聞くことも大きなメリットがあります。患者会や患者さん向けの勉強会、小児糖尿病サマーキャンプなど様々な会があります。情報を集めて是非参加してみましょう。日本糖尿病協会のサイトには全国の患者会やサマーキャンプの情報が掲載されています(https://www.nittokyo.or.jp/)。

 

● 幼稚園・保育園の入園に際して
1型糖尿病であっても、糖尿病でない園児と同じように生活できます。そのためにどのような見守りや補助などが必要か、幼稚園・保育園の方と細かい相談をする時に活用できる資材があります。

● 学校給食と補食
給食は他の生徒と同じメニューでかまいません。体育の授業など時間割によっては、補食が必要なことがあります。また、補食の必要性について、学校のクラス担任・養護の先生に説明して、理解してもらいましょう。

● 学校でインスリンの投与を行う場合
学校と相談し、インスリン注入と血糖自己測定が安心してできる環境を整えてもらえるようにしましょう。

● 修学旅行など宿泊を伴う行事がある場合
普段と異なる食生活となりやすく、血糖値の変動が大きくなりやすいのが特徴です。緊急時の医療機関への紹介状や、低血糖時の対応の仕方を決めておくなど、事前に主治医と準備をしておくといいでしょう。小児糖尿病のサマーキャンプなどを経験しておくと、応用できることもたくさんあります。

● 部活動への参加
運動量の多い部活動の場合、インスリン量を調節したり、補食をするなど、予め主治医と相談しておきましょう。

● 思春期の血糖コントロール
行動範囲が広がって活動時間が長くなり、食事量も増え、身体の成長に伴う成長ホルモンや性ホルモンの影響で、血糖値が不安定になる時期です。精神的な不安定さが血糖コントロールに影響することもあります。この時期にはあまり過敏にならず、静かに成長を見守ることもとても大切です。

 

子どもと糖尿病 安心ハンドブック
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子どもたちの糖尿病やインスリンに対する理解度は、ライフステージが変わるごとに少しずつ変化します。糖尿病があっても、糖尿病のない方と同じ目標を目指して生活ができます。心配なことがあれば、主治医に相談してみましょう。そして、成長に合わせて見守っていきましょう。

 

 

 

東京女子医科大学糖尿病センター
三浦 順之助

 

 

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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