糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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今村先生 当院では、早期インスリン導入をして、インスリン離脱ができた患者さんは70名を超えますが、石澤さんもその一人ですね。昨年の12月に初診で来て、早期インスリン導入を開始して、1ヵ月半でインスリンを離脱し、現在は経口血糖降下剤1 種類になっていますので、次回、結果が良ければ、薬を止めて食事と運動療法だけになりそうですね。

石澤さん 親にも兄弟にも糖尿病はいないので、先生に糖尿病って言われた時は、頭が真っ白になりました。そのうえいきなり入院って言われました。でも、今後のことを考えたら、病状が悪くなって家族や職場に迷惑をかけるより、今入院して、現状にあった治療を選択したほうがいいと先生に言われて、最もだなと思いました。

今村先生 合併症もないので、早期インスリン導入をして、早く血糖値を正常化し、自分のインスリンが出てくるように復活させてあげる。そうすれば、インスリンや薬を一生続けない生活ができる可能性があると思いました。それに短期間でインスリン離脱ができると、よくなった!という意識が食事や運動療法を一生懸命やろう、続けようという気持ちにさせ、モチベーションアップにも繋がるんですよ。

櫻田俊子看護師長 働き盛りの方では1 週間も仕事を休めないという方が多いのが現状です。患者さんのご都合を考えたうえで、糖尿病やその治療について、集中してしっかり勉強していただく48時間入院というシステムを導入しました。48時間でインスリンの使い方、血糖自己測定の仕方、食生活の見直しなど、いろいろ覚えていただきましたね。

石澤さん インスリンと聞いて、やはり少し怖かったのですが、思い切ってエイッとやったら、痛くなくて驚きました。血糖自己測定では、食べたものと血糖値の関係がよくわかります。菓子パンが好きだったのですが、どのくらい血糖値が上がるのかがわかったので、減らすようになりました。料理では、栄養士さんからバラ肉は脂質が多いので、肉(たんぱく質)ではなく脂(脂質)と考えて下さいねと聞いて認識が変わりました。

今村先生 早期インスリン導入をした方は、インスリンで治療を開始してよかったと言う方がほとんどです。石澤さんに早期インスリン導入のお話をした時、素直に「うん」と受け入れてくれた時は私もうれしかったですよ。それに、落ち込んでいなくて、明るかったですね。やはり、受け止め方も大切だと思いました。インスリン離脱できない場合ももちろんありますが、短い期間にみっちり、治療を信じて、絶対インスリンから離脱する、治すんだ! と思うことです。それが次のステップに繋がると思います。

石澤さん 先生の短い一言一言が、胸にすーっと入ってきました。これからも食事と運動療法になるまで頑張ります。

櫻田俊子看護師長 健康を守るためには、よくなっても3 ~ 4ヵ月に一度、定期的に通院して、よい状態を確認して下さいね。

石澤さん 甘いものが好きなので、油断しないで頑張ります。

今村先生 人生はまだまだこれからです。後半の人生も元気で合併症のない一生を過ごしてもらえるよう見守っていきたいと思います。

今村憲市先生
今村クリニック(青森県弘前市)院長 弘前市医師会会長 日本糖尿病学会専門医
入院施設だけでなく、入院患者さんの見守りのため、院長自らが宿泊できる施設もあるクリニック。お話し上手で、ポイントを端的に説明して下さる先生。弘前市医師会会長も務め、2017 年4 月からは保健師を活用して、糖尿病腎症進展防止にも取り組んでいる。

 

石澤直美さん
2型糖尿病を早期インスリン導入で治療し、インスリン離脱に成功。短期間の入院で、食事の内容や生活習慣を見直し、その改善に努めている。知らなかったことを学び理解し、実践している努力家。かわいい笑顔とふんわりした雰囲気の優しい保育士さん。

左から今村憲市先生、石澤直美さん、櫻田俊子看護師長

 

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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