糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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舩瀬先生 小林さんと初めてお会いしたのは、2年前、持続皮下インスリンポンプ療法(CSII)の導入のために入院された時でしたね。

小林さん インスリン治療を続けていましたが、注入部位が固くなってインスリンの吸収が悪くなり、量を増やしても血糖値が下がりにくくなりました。先生にCSIIを勧められたので、変更しました。

舩瀬先生 血糖値も安定しましたし、低血糖も起こさず、順調なご様子ですね。

小林さん 最初は機械の表記がすべて英語なので、使い方がよくわからなくて、あたふたしました。あちこちボタンを押してみたり、機械のコールセンターに電話したこともありますよ(笑)。

舩瀬先生 小林さんは当院でのCSII導入の初めての患者さんでしたから、こちらも試行錯誤で進めていきました。

小林さん 今は血糖値が安定したので、低血糖になる気配がわかるようになりました。CSIIを2年も使うと、インスリン注入器の使い方はもう忘れてしまいましたよ(笑)。将来はインスリンポンプを使うと同時に血糖値も測ってくれるようになったら、もっといいですね。

舩瀬先生 小林さんはいつも奥様と二人で来られますね。明るくて、お二人で手を取り合って頑張っている姿は素晴らしいと思います。

小林さん奥様 主人が糖尿病と言われた時は、まったく糖尿病の知識がなく、やせ形で食事量も多くないのに、何で糖尿病になるんだろうと思いました。

小林さん 運動や食事など、いろいろ制限されて生きる望みがなくなったと感じました。糖尿病を受け入れられず、人生がダメになったような気がして、うつ病のような状態にもなりました。
それに当初は、糖尿病は薬で治ると思っていました。年月が経ち、いろいろわかってきて、糖尿病は一生のものと自覚したら開き直りましたね(笑)。そして、これ以上悪くしないぞと思いました。糖尿病を治すのではなく、うまく付き合って、仲良くしていくという風に考えが変わったら楽になりました。病気というものは、受け入れられるかが大切なんだと思っています。

舩瀬先生 本当にご苦労され、悩んだことがとてもよくわかります。

小林さん 先生の診察はとても丁寧で診察のたびに元気をもらっています。月に一度、定期的に通院していると安心するんですね。先生と会って話するのが一番の薬です。

小林さん奥様 ここまで来るには、いろいろありましたけど、今は幸せです。迷いながら、先生にたどり着きました。ありがたいと思います。

舩瀬先生 今は合併症もなく、安定しています。これからもますます、二人の生活と人生を楽しんで欲しいと思います。

舩瀬芳子先生
日本赤十字社 諏訪赤十字病院(長野県諏訪市) 糖尿病・内分泌内科 部長
日本静脈経腸栄養学会TNTドクター
真剣なまなざしを持ちながら、静かに患者さんの話をじっくり聞いて下さる。そんな先生のもと、周りのスタッフの方々も笑顔と朗らかさがあふれる診療科。体格は小柄でも、心はとても広くて大きい。

 

小林武登さん
2型糖尿病を十数年前に発症し、現在CSIIで治療中。月1回の通院は必ず奥様と一緒。通院日の昼食は外食なので、数日前から二人でどこに行くのか相談するのも楽しみのひとつ。悩み苦しんだ日々もあったけれど、経験を活かし、他の患者さんにも勇気と元気を分けている。

左から小林武登さん、舩瀬芳子先生、小林さん奥様

 

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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