糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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船山先生 涌井さんは大正生まれとは思えない、若々しい方ですね。やはり、毎日のウォーキングが若さの秘訣でしょうか。

涌井さん じっとしていると眠くなってしまうし(笑)、この近所は散歩するところがたくさんあるので、恵まれていると思います。

船山先生 日々のウォーキングのコースはどんな風に決めているのですか。

涌井さん 色々な本を見て、情報を集めています。あそこの公園で花が咲く頃だとか、イベントがあるとか、じゃあ行ってみようかという感じです。

船山先生 同じ場所だけでなく、いろいろなところに出かけて行くのがいいですね。

涌井さん 往復歩くこともありますが、片道はバスや電車などを使って出かけることもあります。東京都はシルバーパス があるので、それを活用しています。都内はほとんど、どこへでも出かけますね。

船山先生 ウォーキングの範囲がぐっと広がっていいですね。運動療法が大切なことは、私自身もよく患者さんにお話しするのですが、涌井さんの歩く姿を見て、その大切さを実感しました。

涌井さん 先生から1日6千歩を目標にと言われていますが、大体1万歩程度は歩きますね。

船山先生 涌井さんの姿を見て、自分自身も歩く習慣ができました。患者さんから学んだとは、まさにこのことだと思っています。
実際、運動療法が治療にも繋がっていますね。今、涌井さんのHbA1cは5~6%台で、数年前から糖尿病治療のお薬は必要なくなりました。

涌井さん 糖尿病になった時は現役時代で、毎日忙しく働いていました。薬が必要なくなったのはやはりうれしいですね。元々、山歩きが好きだったので、糖尿病の治療によい「歩く」ことはあまり苦にならないのでしょう。

船山先生 涌井さんの若々しい姿は、同年代の方々に勇気を与えると思います。90代でも活力あふれる姿を多くの方に知って頂き、励みにしてもらいたいですね。

涌井さん 歩くだけでなく、写真が好きなので、カメラを持ってどこにでも出かけています。

船山先生 写真の趣味があるなんて、20 年以上もお付き合いしていますが、今日初めて知りました。まだまだ、新しい発見がありますね。

涌井さん カメラのボディを作る仕事をしていたので、カメラや写真への興味は尽きません。出かけた先の写真を撮るのも楽しいですよ。

船山先生 通院も出かけることの1 つですが、歩いて出かけて行って、いろいろな人と話をすることはよいことです。いろいろな場所で、いろいろな人と話をすることが大事です。
糖尿病の新たな合併症として、がん、認知症、骨粗しょう症が言われていますが、出かけた先で、人と話をすることは、この新たな3つの合併症の予防にも効果が期待できます。涌井さんは合併症もないし、努力すればデータはちゃんとついてきます。

涌井さん 先生にはお世話になりっぱなしで、何のお返しもできていない気がします。でも、通院を続けることも大切なんですね。

船山先生 私は涌井さんの明るく元気なお顔を見るだけで嬉しくなります。これからも歩数を減らさないよう、楽しいウォーキングを続けて下さい。

船山秀昭先生
船山内科(東京都江東区)理事長
日本糖尿病学会専門医、指導医、功労学術評議員
運動療法は「時間より具体的な歩数で」というモットーの下、自らも週10万歩を目標に歩く。切れのいいお話しの中に、下町情緒を思わせる思いやりがにじみ出る、ピンとした背筋が頼もしい先生。

 

涌井誠司さん
2 型糖尿病で近所の船山内科に受診して20 数年。ジーンズにチェックのシャツ、リュックを背負って軽やかに歩く姿は90代にはとても見えない。愛用の万歩計をお伴に、今日も都内のどこかを笑顔でウォーキング。

※東京都シルバーパス:満70歳以上の都民で希望される方に発行されるパス。都営交通(都バス、都営地下鉄、都電、日暮里・舎人ライナー)と都内の民営バスに乗車できる。

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/shakai_shien/s_pass/hakkou.html

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
糖尿病センター センター長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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