糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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睡眠薬を服用すれば血糖が下がると某放送局が放送してしまい、謝罪文を出すなどの騒ぎになったことがありました。たしかに睡眠時間の短縮が肥満を招くという報告があります。1万2千人のアメリカ在住の人を前向きに4年間追跡したところ、睡眠時間が6時間以下の人は8時間以上の人に比べ、食事要因とは独立して体重増加傾向が認められたと報告されました(注1)。一方で、マウスを足下が不安定な飼育器内で飼うとレム睡眠の少ない異常な睡眠となりましたが、かえって砂糖入りの甘いえさを好むようになりました。大脳の前頭葉前皮質部の働きを抑えると、睡眠障害は改善し、砂糖の嗜好は抑えられました。ただ高脂肪食嗜好は抑えられなかったとのことです(注2)。

これらのことから、睡眠薬そのものが血糖を改善するのではなく、健康な睡眠が、肥満傾向や食生活の嗜好を改善し、血糖のコントロールをよくする可能性があると言えます。魅惑的な内容の放送に踊らされることなく、堅実に生活習慣を見直すことから始めてみましょう。

注1:Mozaffarian D et al. :N Engl J Med 364(25):2392-404: 2011
注2:McEown K et al. eLife 2016;5:e20269.


 

 

淑徳大学栄養学科
東京女子医科大学糖尿病センター非常勤講師
尾形真規子

 

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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